センターより

日常生活で意識して動こう

 

健康づくりのために運動が有効なことはよく知られています。世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、18~64歳の成人は「ウォーキングなどの中強度運動を週150分以上」、もしくは「ジョギングやサイクリングなどの高強度運動を週75分以上」行うことを推奨しています。この運動量が寿命を延ばすことが、わが国の地域住民で報告されています。

運動時間については連続する必要はありません。例えば30分歩くとして、連続で歩いても、10分ずつ3回に分けて歩いても効果はほぼ一緒です。運動する時間がない人でも朝の通勤時に10分間、昼休みに10分間、帰宅時に10分間歩けば1日30分の運動になります。普段運動していない人が急にたくさん運動をすると、膝や腰を痛める場合もあります。週に1回でも運動すれば健康によいことも報告されています。日常生活で少しずつ運動量を増やしていくようにしましょう。

一日のうちで運動に適した時間はあるのでしょうか。極端な空腹時の運動は低血糖を、食直後の激しい運動は消化不良を引き起こす可能性があるので避けた方がよいでしょう。就寝前の激しい運動は消化不良を引き起こす可能性があるので、就寝前はストレッチなどゆったりとした運動がお勧め。

一般的には午前中の運動が日内リズムを整え、代謝をよくするため推奨されていますが、大事なのは、自分の生活の中でできる範囲で運動や身体活動を増やすこと。買い物や職場に車で行く場合も、駐車場はできるだけ遠く停めた方が歩く量が増え、階段を意識して使うだけでも運動量が増えます。ちょっとの工夫が運動量を上げることにつながります。

 

出典(2018年9月27日福島民友新聞掲載 みんゆう健民通信 コラム健康ばなしからだとこころ)

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